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車椅子でバス乗車拒否された話。パラリンピックまでにどこまで改善できるのか心配です。

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photo by Phillip Pessar

私の支援している車椅子の女性が、バスの運転士さんに乗車拒否されることがたまにあります。ネットで調べてみると、車椅子の方が乗車拒否に遭われていることが間々あるようです。今日は、車椅子でおでかけする時ってどんな感じかを感じていただきつつ、2020年8月に開催される東京パラリンピックまでに何を改善すべきなのか、個人的な意見をつらつら書いて行きたいと思います。

快い対応をして下さる運転手さんもいる。

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photo by stuandgravy

まずはじめに、車椅子だからという理由で乗車拒否されることは10回に1回程度で、バスの運転手さんの中には、「なに?今日はどこ行って来たの!」なんて親しげに話して下さる方もいます。乗車拒否されるには条件が色々ありますが、快く迎え入れてくれる運転手さんも多い事を最初にお伝えしておきます。

"車椅子に対応しているバス"と言っても、種類は色々。

一口に車椅子対応しているバスと言っても、様々な種類があります。乗降方法だけでみても、スロープ式・リフト式があったり、座席の収納方法も何種類かありますし、車椅子の固定方法も車種によって異なります。

みなさんもバスや電車を使ったことがあれば、見た事もあるかと思いますが、車椅子は基本的に地面(電車ならホーム)とバス(電車)をつなぐスロープと呼ばれる板が必要です。

バスのスロープはバスの入口の階段に備え付けてあるものと、入口の横の箱のような場所に板が収納されている2種類があります。(都内ではこの2種類しか見た事ないのですが、他にも種類があるかも。)特にバスは、地面とバスの中の高低差が大きいので、スロープなしでの乗車は安全上、難しいです。

運転手さんが車椅子の人が乗って来た時にすべき工程が多い。

車椅子の人がバスに乗り込む時、バスの運転手さんが行うべき工程は結構多いです。

  1. 入口付近の椅子をたたんで、車椅子が入れるスペースを作る。
  2. スロープを出す。(特に車体に内蔵されいるスロープを出すのにかなり手間取る方、多数。)
  3. 車椅子を見守りつつ、車内に誘導。
  4. スロープをしまう。(慣れていないと、ここでも手間取る。)
  5. 車椅子の固定。(私の場合、支援者がいるということで、「固定は必要ないですね!」と言われて終わる事が多い。)
  6. 運賃の徴収
  7. しゅっぱーつ!

こういう関係で、電車以上にバスに車椅子が乗る際は時間がかかってしまいます。乗車している方の協力が得られないことと、スロープの出し入れに時間がかかることが、乗車拒否につながる最大の要因だと考えられます。

「乗車している方の協力」は無知ゆえ仕方ない部分も。

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photo by Piulet

乗車している方はなにも「車椅子の人に協力しないぞ!」という感じではないんですよね。「え?私はどう動けばいいの?」という感じで、明らかに困惑している感じです。日本人故なのかもしれませんが、「どうお手伝いしたらいいですか?」なんて聞く雰囲気でもないので、困惑しながら右往左往してるんですよね。その結果、なんだか時間がかかってしまうという流れになっています。

車椅子がバスの中でいられる場所は1カ所だけ。

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ちなみに、みなさんは車椅子はバスのどこにいられる様になっていると思いますか?私は支援を始めるまで知りませんでした。知らなかったというか、気にした事がなかったというのが実際のところです。

先程運転手さんのすべき工程の中にも挙げたのですが、車椅子は入口に最も近い椅子2つを持ち上げてスペースを作ってもらい、そこに何回か切り返して入る事になります。混んでると、切り返しがなかなか出来ず困る事があります。(混んでるんだから、これは仕方のないことだとは思います。)

乗車拒否されるのはどんな時か?

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私が体験した、乗車拒否はこんな時に起こりました。

  1. 発車まであと5分の時。
  2. バスが到着してすぐ「このバスは遅れているから、15分後のバスに乗ってほしい」と言われた時。
  3. 車内が混み合っている時。

1・2に関しては、そのバス停が始発のバス停。乗っている人もまばらなため、5分以内に乗車可能です。2に関して言えば、こっちだってこの遅れてるバスをずっと待ってたのに、突然の乗車拒否。これには理不尽さを感じずにはいられませんでした。(バスの運転手さんが、ダイヤとの戦いの中で乗車拒否したことは重々理解しつつ。)

3番の車内が混み合っているという場合は、激混みで1人も入れる隙間無し!の時は理解するんですが、詰めれば車椅子入るでしょ…という場合にも乗車拒否されたことも。「詰めて下さーい」とバスの運転手さんが言って、詰めてもらって、車椅子を中に入れて…と考えると、これは結構時間がかかるので、そのあたりも考慮しての乗車拒否なのかもしれませんね。

でも、こちらも帰らなければいけないので、何台もバスを見過ごすわけに行かず…どうしても乗らなきゃ規定の時間に間に合わない場合には「どーしても乗りたいんです!お願いします(-人-)」とお願いすることも。

こんな"小さな障壁"が、障碍者の自立の大きな障壁になる事実。

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photo by Official U.S. Navy Imagery

私が支援している女性は自立の道を模索し、懸命に自分の出来る事を増やそうと努力しています。しかし、都内を移動するだけでも車椅子というだけで乗車拒否を度々受けていたら、出歩く事が嫌になって来てしまいます。そうすると、働きに出る事も自分1人で生活することも、どんどん困難になってきてしまうんじゃないだろうか。と思うわけです。

さらに、アメリカではADAという障害者差別禁止法があります。「おもてなし」を謳ったオリンピック・パラリンピックの時、車椅子の方を公共機関の運行に携わる方々はどのように障がいを持つ方を迎えられるのか、非常に心配です。日本の規格に沿っていない外国製の車椅子の形状もあるでしょう。その対応など、考えられているのかなぁ。検索してみたものの、障がいを持つ方への対応に関する資料を見つける事は出来ませんでした。(もし、何か取り組みについてご存知の方は教えて下さい。)

5年間、その女性と一緒に公共機関を使う中で思って来た事をつらつらと書いてみました。説明不足で支離滅裂な部分もあるかもしれませんし、不勉強で偏った意見になっている箇所もあるかと思いますが、今の率直な気持ちです。

みなさんは「車椅子の乗車拒否」について、どう思われますか?